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Delphine Arnault, Virgil Abloh, Bernard Arnault
FASHION TOPICS
AUGUST 02, 2019
LVMH、2019年1月~6月期は売上高前年同期比15.3%増
「LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON(LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)」は、2019年7月24日(現地時間)に2019年上期期決算を発表。売上高は前年同期比15.3%増の250億8200万ユーロ(約3兆349億円)、経常利益は同比13.9%増の52億9500万ユーロ(約6406億円)と大幅な増収増益となり、純利益は同8.7%増の32億6800万ユーロ(約3954億円)であった。部門別売上高と詳細については下記の通り。
※ 1ユーロ=121円換算
LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON
(LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)
2019年1-6月期決算
部門別売上高・動向
Wines & Spirits
ワイン&スピリッツ
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中国とアメリカでさらなる勢いを増す
《 売上高 》
24億8600万ユーロ(約3008億円)
前年同期比 9.4%増(Organic 6%増)
《 経常利益 》
7億7200万ユーロ(約934億円)
前年同期比 6.3%増
ワイン&スピリッツ部門の経営利益は前年同期比6%増。革新的な価格戦略と出資を追求し、アメリカやアジアなどの新興市場で特に大きく成果が見られた。シャンパンは「プレステージ シャンパン」が好調、値上げの方針は引き続き継続。
コニャックは「ヘネシー」が変わらず順調、国際的に有名なブランドとなっている。コート・ド・プロヴァンスにおいてクリュ・クラッセに格付けされている「シャトー・デュ・ガルぺ」の買収は、高級ロゼワイン業界への参入を象徴している。
Fashion & Leather Goods
ファッション&レザーグッズ
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「ルイ ヴィトン」と「クリスチャン ディオール」が異例の成長
《 売上高 》
104億2500万ユーロ(約1兆2614億円)
前年同期比 21.3%増(Organic 18%増)
《 経常利益 》
32億4800万ユーロ(約3930億円)
前年同期比 17.0%増
ファッション&レザー部門の売上は前年同期比18%増、経営利益は同比17%増。その中でも「ルイ ヴィトン」の全事業は各地域において目覚ましい成長を遂げた。象徴的で独創的なデザインが安定した利益を生み出している。上半期に特に注目を集めたのは、メンズ及びウィメンズのファッションショーであった。
「クリスチャン ディオール」は素晴らしい業績を収めているが、新作の「30 モンテーニュ」の大成功は、メゾンの時代を超えるエレガンスさとノウハウを表現した良い例となった。シャンゼリゼ通りの新店舗は、モンテーニュ通り30番地にあるフラッグシップ店リニューアルによる一時的な閉店を受けて、その歴史的な場所から引き継ぐ形となっている。
「フェンディ」は54年間に渡ってブランドを手がけたカール・ラガーフェルドに対し、メゾンとフェンディファミリーがショーでその敬意を表した。
「セリーヌ」はエディ・スリマンによる新しいコンセプトの店舗展開をスタート。上半期に発表されたショーは非常に好評で、メゾンの新しいアイデンティティが良く表れているランウェイであった。
着実な成長を見せている「ロロ ピアーナ」は、新しく展開しているパーソナライズ化されたシューズサービスと、ニューヨークでの期間限定店舗が成功を収めている。
「ロエベ」はコレクションで成功を収めたことにより素晴らしい業績を達成。「リモワ」は非常に良いスタートを切っており、その他のメゾンにおいてもさらなる強化が見られる。
Perfumes & Cosmetics
パフューム&コスメティクス
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主力ブランドの好調な成長とアジアでの急速な進歩
《 売上高 》
32億3600万ユーロ(約3915億円)
前年同期比 12.4%増(Organic 9%増)
《 経常利益 》
3億8700万ユーロ(約468億円)
前年同期比 6.3%増
パフューム&コスメティックス部門は主力ブランドの業績が主な成長要因となり、売上は前年同期比で9%増、経営利益は同比6%増。
「パルファン クリスチャン ディオール 」はその象徴的な香りとメイクアップ・スキンケアラインの急速な成長力によって勢いを維持している。
「ゲラン」は素晴らしいスタートを切り、ブランドの象徴となっているリップスティック「ルージュ ジェ」とスキンケアライン「アベイユ ロイヤル」はとりわけその強さを見せた。
「パルファム ジバンシィ」はメイクアップとオードリー・ヘプバーン愛用の香水でもあった「ランテルディ」が好調。
Watches & Jewelry
時計&ジュエリー
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「ブルガリ」の順調な成長と「タグ ホイヤー」のさらなる位置づけ
《 売上高 》
21億3500万ユーロ(約2583億円)
前年同期比 9.0%増(Organic 4%)
《 経常利益 》
3億5700万ユーロ(約431億円)
前年同期比 4.3%増
ウォッチ&ジュエリー部門はジュエリーが貢献し、売上は前年同期比4%増、経営利益は同比5%増。
「ブルガリ」は店舗での売上を好調に上げて安定した市場シェアを獲得。ブランドの象徴的でもある「セルペンティ」、「ビーゼロワン」、「ディーヴァ」、「フィオレバー」が業績に貢献。また、新作のハイジュエリーコレクションである「チネマジア」は非常に好調であった。
「ショーメ」は「ビーマイラブ」コレクションとブランドの象徴でもある「リアン」と「ジョゼフィーヌ」の成功がメゾンの成長の主な要因となっている。
「タグ ホイヤー」は引き続き主要アイテムに力を注ぎ、「ウブロ」では積極的にストアネットワークの拡大と発展を続けている。「LVMH」として初となるスイスウォッチメゾンの展示会は2020年1月に行われる予定。
Selective Retailing
セレクティブ リテーリング
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「セフォラ」の強力な成長とヨーロッパでの「DFS」の持続的発展
《 売上高 》
70億9800万ユーロ(約8588億円)
前年同期比 12.2%増(Organic 8%増)
《 経常利益 》
7億1400万ユーロ(約863億円)
前年同期比 16.6%増
セレクティブリテーリング部門は売上が前年同期比8%増、経営利益は同比17%増。
「セフォラ」の利益は力強い成長を見せ、すべての地域において市場シェアを得ている。すでに34ヶ国で展開しており、オンラインセールスを展開することでストアネットワークを拡大し続けた。
ボンマルシェは独自のアイデンティティの成長と製品提供の独占権を増やし続けている。「DFS」ではヨーロッパ初となる「ベネツィア ガレリア」が非常に好調であった。数ヶ月間、香港とマカオにおいて需要の減退が見られたが「DFS」での業績は上半期は好調であった。