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服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 3

服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法とは

今現在ファッション関係で接客販売されている方や、これから販売の仕事に就きたい方、特にファッションが好きで販売の仕事に就いている方、個人売上が伸び悩んでいる方、やるからには売上で一番になりたいですよね。
売上予算がないショップ・ブティックはないはずです。

販売の仕事で「売上は最大の力」です。

もちろんファッションの接客販売において販売することだけが仕事ではありませんが、接客・販売力がなければファッション販売の現場で説得力は生まれません。

販売員にとって最大の力を生み出す売上は接客からしか生まれません。
より良い接客をしていればお客様も売上も確実についてきます。
一般的な接客販売のマニュアルが正しいわけでもありません。

誤解をしてほしくないことが一つあります。
当ブログの「服好きの販売員が売上トップになる接客方法」では、お客様に対して押し売りやしつこい接客方法を伝授するものではありません。
むしろ、そういうことが苦手な方が対象です。
販売のテクニック自体はいろいろとありますし解説もしていきますが、お客様も販売員も人間です。気づいてあげることが大事なことであり、お互いに良かったと思えるかどうかが一番重要であると言えます。

絶対売上でトップになる接客方法を解説していきますが、前回の服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 2では「接客が好きで販売員になったタイプ」と「ファッションが好きで販売員になったタイプ」に分けました。
今回は「服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法」において、ファッションセンスが必要な本当の理由を「2種類の販売員のタイプ」を通して解説していきます。


ファッションセンスが接客に必要な本当の理由

ファッションセンスだけで売上トップになれるわけではない

間違っていただきたくないのは、決してファッションが好きでセンスのある人が売上トップになると言っているわけではありません。
しかしある程度ファッションが好きでセンスがなければ、売上トップにはなれません。例え売上トップになれたとしても長続きしません。逆に接客が全く嫌いでも売上トップにはなれません。
仮に、接客が大好きだけどファッションに全く興味がないのにもかかわらず何かの巡り合わせでアパレル店員になった方は違う接客業・セールス業に転職されたほうがいいです。センスがない奴が働くなと言っているわけではありません。
単純にアパレルの販売員の給与水準が一般的に見ると低いからです。
接客で稼ぐという観点から見ると一部の外資系企業の販売員を除いて、アパレル業界はあまり効率の良いものではないからです。

「ファッションが好きで販売員になったタイプ」が絶対有利な点

ファッションそしてセンスというものは個々人によって大きく異なるものです。特に最近は世の中全体での大きな流行がほとんど見られなくなり、辛うじてスタイル別にそれぞれ流行がある状況でしょう。雑誌一つとってもターゲットは以前より絞った掲載になっていることが多く見受けらられます。

ファッションセンスというものは、大抵の場合突然良くなるわけではありません。まずはじめに興味を持ちはじめ、実際にいろいろ試して、さらにいろいろ失敗を重ねながら身についていくものであり、自分のスタイルを確立できる年齢もそれぞれです。

一般的にセンスについてよく言われるのは、自分が若い頃で一番輝いてた時の服装であったり髪型をずっと引きずっていくケースが多いそうです。

興味を持ち始める年齢はひとそれぞれですし、いろいろと失敗する回数も人それぞれ、自分のスタイルを確立できる人、できずに途中で妥協する人、これらは人それぞれ違い、その成長スピードも人それぞれです。

アパレル販売員でファッションセンスが良いのにもかかわらず、販売員として失敗するタイプは上記のことが全く理解できていないタイプです。
最新のファッションまたは独り善がりのセンスだけの基準でお客様に接しているタイプです。トレンドのファッションを追っているお客様にはいいでしょうけど、そのお客様もいずれどこかで必ずストップします。

なぜ接客にファッションセンスが必要か

・ファッションセンスを身につけた過程が大事

何度も繰り返しになりますが、ファッションセンスが良ければ売上トップになるわけではありません。しかしそのファッションセンスを身につけた過程が経験として大事なのです。

ご来店されたお客様を見て、実際に接客して、そこからお客様がファッションのどの道を通ってきて現在ファッションセンスとしてどの位置にいるのかを把握することができるからです。

仮にセンスがなければ、現在の見た目だけを上っ面だけで褒めるだけの接客しかできませんし、これからどのポジショニングを目指しているのかがわからないため、当てずっぽうに商品を推めるだけのウザい接客になるだけです。
お客様というのはわがままなもので、自分が心地良ければ特に何も思わず、うざい接客をされると接客自体をされるのが嫌だと接客そのものの否定します。

ファッションセンスを磨く・おしゃれになるためには、正直なところいきなりなるのはなかなか難しいです。全く同じ服を着ても片方はダサくて、もう片方はおしゃれに見えることもしばしばあります。着こなすということは、やはりそれなりの経験が必要です。

・ファッションセンスを考えるための例

仮にですが、ファッションセンスのレベルが「1(最低)から10(最高)のレベル」があったとして「レベル4」のお客様がきました。

流行最先端の服は「レベル10」とします。

ここで「レベル4のお客様」に「レベル10の商品」をおすすめしても、共感を得られることは難しいでしょう。
(もちろん、「こんなのが今は流行っているんですよー」くらいに見せることは後々のために重要なことですが、今回はわかりやすくするため割愛します。)

「レベル4のお客様」がおしゃれだなと思う商品は、「レベル10の商品」ではなくて「レベル5ないし6の商品」だからです。
さらに安心して買えるのは、現状のレベルに値する「レベル3〜4の商品」なわけです。逆におすすめしてはいけないのは「レベル1〜2の商品」です。
「レベル4」のお客様にとってはダサい、若しくは既に持っているものであり欲しいという欲求は失せている商品だからです。
(「レベル1〜2の商品」がまわりまわって定番モノで実はレベルが高いものだったりするケースもありますが、これもわかりやすくするため今回は割愛します。)

お客様を成長させるという観点から考えると、すっごくおしゃれなのは「レベル10」の商品だけど、「レベル4」のお客様には「レベル5または6の商品」をおすすめしたほうが喜ばれる可能性が非常に高く実際におしゃれ度を高めるスピードにも合致しているわけです。
そして、なによりもお客様としては良くわかってくれているなという気持ちが強くなり安心感につながります。

※上記の例では、ファッションセンスの上で「商品」をレベル別にしましたが、セレクトショップなどで多数のブランドがある場合では「ブランド」でレベルを考え置き換えてもいいでしょう。

・お客様を把握することが重要

このようにお客様の現状と成長度合いを把握できれば、次回におすすめすべき商品も当然定まってきますし、複数のお客様に対し現実的な問題として商品在庫の兼ね合いも調整しやすくなります。

人気のアイテムが売り切れになるのは当たり前であり、全部が人気アイテムになるブランドは現実的にはないわけですので、人気アイテム以外の商品をどのように売上にしていくのか、そしてある程度以上の価格帯のブランドであればサイズ別で在庫数量も限らてきますので店舗運営面でも非常に重要なことであると言えます。

接客が好きだけでは、闇雲に販売することだけに集中してしまい短期的には売上が上がりますがお客様と長くお付き合いしていくことは難しいでしょう。
そして、ファッションが好きでもただ好きなだけでセンスが伴っていない場合もお客様から信用を得ることは難しいと言えます。

・「お客様」と「自分のショップ」それぞれの客観的なポジションを把握する

世の中のショップ全てがトレンド・流行を追っているわけではありませんので、今回述べたファッションセンスが経験として問われるところは、ショップそれぞれの立ち位置によって大きく変わります。

そのショップの中での「レベル1から10」というものを良く理解し、ご来店されるお客様がどのようなポジションに位置しているのか、世の中のファッションの中でどの位置で、さらに各々のショップの中でのポジションはどうなのかを把握することがより良い接客の一つとして結びついてくるのです。


服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 3 <後記>

ファッションセンスが接客に必要な本当の理由とは

アパレル店員全ての方がおしゃれでファッションセンスがあるわけではありません。むしろ厳しい見方をすると少数ではないかと感じます。それゆえ、売上トップになるチャンスは大きくあります。
改めて自分が現状でファッション的にどの位置なのかを認識し、好きというのはやはり大事なことで好きならば苦にならずに磨いていけるでしょうし、伸ばせる余地があるのであれば伸ばしていくべきです。
お客様のことをダサいと言うのは簡単ですが、でもおしゃれになりたい気持ちを持ったお客様を成長させるのもショップスタッフの大事な仕事であり、それが売上にも必ずつながっていきます。
お客様のファッションセンスの現在値を把握することで、結果的にお客様も喜び、売上も上がるわけです。

次回は、お客様をどのように捉えるかを解説していきます。

次回こちら→「服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 4