服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法とは
現在ファッション関係で接客販売されている方や、これから販売の仕事に就きたい方・特にファッションが好きで販売の仕事に就いている方・個人売上が伸び悩んでいる方など、やるからには売上で一番になりたいですよね。
売上予算がないショップ・ブティックはないはずです。
販売の仕事で「売上は最大の力」です。
もちろんファッションの接客販売において販売することだけが仕事ではありませんが、接客・販売力がなければファッション販売の現場で説得力は生まれません。
販売員にとって最大の力を生み出す売上は接客からしか生まれません。
より良い接客をしていればお客様も売上も確実についてきます。
一般的な接客販売のマニュアルが正しいわけでもありません。
誤解をしてほしくないことが一つあります。
当ブログの「服好きの販売員が売上トップになる接客方法」では、お客様に対して押し売りやしつこい接客方法を伝授するものではありません。
むしろ、そういうことが苦手な方が対象です。
販売のテクニック自体はいろいろとありますし解説もしていきますが、お客様も販売員も人間です。気づいてあげることが大事なことであり、お互いに良かったと思えるかどうかが一番重要であると言えます。
前回の「服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 4」では、「楽に大きく売上を作ること」そしてそのためにしなければならないことの一つとして、主に社会的ステータスの高いお客様(上位顧客になりうるお客様)をどのように捉えていくかということから実際にどうすればいいのかを解説しました。
顧客を作る上で大事なことはお客様の情報をどれだけ多くストックできるかです。はじめからお客様の全ての情報が手に入るわけではありませんので、当然接客を重ねる中でお客様の情報を手に入れていかなければいけません。
今回の「服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法」では、顧客をつくる上でどのようなことから情報を得ることがいいのか、どのように情報を得ていくのかを解説していきます。
服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 5 要点
お客様から得られる情報を理解することが重要
はじめから全てを明かしてくれるお客様はほとんどいませんよね。
初対面のお客様から得られる一番目の情報は見た目です。見た目と言っても色々ありますが、接客に入る前の段階(当然お話をしていない段階)でわかる見た目からの情報は、容姿・服装・バッグなどの持ち物などでしょう。
まずはそこから得られる最大限の情報からお客様を理解することが重要であり、得られる情報をどのように理解しなければならないのかを考えていきます。
お客様のファッションセンスの位置を把握する
お客様のことを理解する上でまずはじめに重要な点は、お客様のファッションセンス的な立ち位置を把握することです。これはファッションセンスがあるとか、ファッションセンスがないとか、ファッションセンスをバカにするとか、そういうことではありません。
お客様のファッションに対する考え方やセンス・これまでの過程を知ることで、ファッションを提案・接客する側の私たちが無駄なことをせず(お客様を不快な気持ちにさせず)お客様が良かったと思えるお買い物をサポートすることができるからです。
次項以降で解説していきますが、お客様のファッションセンス・レベルを把握することで簡単に売上は上がります。
お客様のファッションセンス的な立ち位置を把握する方法
目安になるブランドを決める
まず自分が働いているブランド・ショップがファッションという世界の中で、価格帯・ファッション感度的にどのレベルにあるのかを客観的に考えなければいません。
はじめに自分のブランド・ショップがどの位置にいるか判断するには比較対象とするべきブランド・ショップが必要ですので、ここでは比較対象を5通りに分類します。
1 競合するブランド・ショップ
競合するブランド・ショップとは、同価格帯のブランド・ショップでファッションセンス的な感度・イメージにおいてもほぼ同じくらいのブランド・ショップのことです。例)グッチに対して→プラダ・ディオールなど
2 ワンランク上と思われるブランド・ショップ
ワンランク上と思われるブランド・ショップとは、ファッションセンス的な感度が同じ領域で基本的には価格帯が上位にくるブランドです。
例)グッチに対して→エルメスなど
3 ワンランク下と思われるブランド・ショップ
ワンランク下と思われるブランド・ショップとは、ファッションセンス的な感度が同じ領域で基本的には価格帯が下位にくるブランドです。
例)グッチに対して→ダンヒルなど
4 ファッション的に属しているグループでトップランクと思われるブランド・ショップ
ファッション的に属しているグループでトップランクと思われるブランド・ショップとは、ファッションセンス的な価値が同等または上位で価格帯がグループでトップと思われるブランド。
例)グッチに対して→シャネルなど
5 ファッション的に属しているグループで最低ランクと思われるブランド・ショップ
ファッション的に属しているグループで最低ランクと思われるブランド・ショップとはファッションセンス的な価値及び価格帯が下位に当たり、グループで最低と思われるブランド。ここに属するブランドを選ぶ際は、いい意味でも悪い意味でも知名度が高いブランドがベストです。
例)グッチに対して→コーチなど
※ 注意点
例としてグッチをベースにハイブランドでの位置付けを出してみましたが、シーズントレンドの変化で入れ替わる可能性があります。あくまでも例ですので必ずしもこれが常に正しいというわけではありませんのでご注意下さい。
接客にすぐ使えるグループ
ある程度はご自分のブランド・ショップに照らし合わせて分類するブランド・ショップはイメージは出来るかと思います。
おおまかに5通りに分類しましたが、この中ですぐにでも使え応用範囲が広いグループがあります。それは「5のファッション的に属しているグループで最低ランクと思われるブランド・ショップ」です。
ファッション的に属しているグループで最低ランクと思われるブランド・ショップの使い方
はじめは5の最低ランクと思われるブランド・ショップがどこであるかを見極めるることでお客様のファッションセンス・感度を確認しましょう。
仮にラグジュアリーブランドやハイブランドを扱うセレクトショップまたはブランドショップであれば、現時点ではコーチというブランドが非常に良い目安となります。厳密に言うとコーチはラグジュアリーブランドではありませんが、コーチというブランドをお客様がどうのように思っているかでお客様のことが非常に理解しやすくなります。
実際のところ、ラグジュアリーブランドにご来店されて実際に良くお買い物されているお客様の多くはコーチに対して否定的なイメージを持っています。ファッション的な感度が高いお客様では現時点のコーチのイメージでは満足されないでのはないかと考えられます。
ですから仮にコーチが好きだったり実際にお持ちになっているお客様に対しては、ひとまずファッション感度的にはあまり高くないと判断できます。
その場合、自分のブランド・ショップの商品群でおすすめすべき商品としてはブランドが伝わりやすい商品をはじめにご案内すべきです。
なぜかというとお客様がコーチが好きという時点で、そのお客様はロゴやブランドイメージを先行させて商品を選ばれる可能性が高いからです。
今回のケースの場合、自分のブランド・ショップのほうが価格帯的にコーチより高い状況ですから、コーチと比較して価格は高いけど価格以上にこの商品には価値があるということをお客様に提示しなければいけません。
特にブランド自体の価値・レベルが違うということを確実にご理解いただくべきです。
現時点でコーチが好きということは、ブランドそれぞれのレベルや格差をわかっていないケースが多く、ただブランドという一括りでブランドを見ているケースが多いからです。「グッチもシャネルもコーチも全部ブランドモノでしょ」という感覚です。
ですからご自身のブランド・ショップがどのようにコーチと違うのかを理解させることが売上への近道であり顧客にさせる第一歩です。
ご注意頂きたいのは、上記はほんの一例であり決してブランドとしてコーチを蔑ろにしているわけではありません。
比較対象とすべき物やブランドがあると接客もしやすく、お客様も理解しやすいでしょう。比較対象はお客様によって様々であり、対ブランド、対ショップ、対商品、対ネット、対アウトレットなどお客様の事情によっていろいろあります。
いかに自分で分類したグループとお客様自体が意識的・無意識的に分類しているグループをすり合わせて、自分で分類したグループの観念をお客様と共有できるかが重要です。
服好きの販売員が絶対売上トップになる接客方法 5 <後記>
売上トップになるために大事なことは、いかに自分のブランド・ショップでいかに自分からお買い上げいただくかです。そのためにはお客様の情報取得が最優先であり、短い時間でどのように取得できるかです。
次回も今回の分類をどのように使うか引き続き解説していきたいと思います。
次回はこちら→「服好きの販売員が絶対売上トップになるための接客方法 6」